top of page

最新の軽自動車は安全って本当?

  • 執筆者の写真: office138
    office138
  • 2021年1月24日
  • 読了時間: 3分

精神疾患の労務トラブル
最新の軽自動車は安全って本当?

Q:メーカーは軽自動車は普通車並みに安全になったというがどうなの?








A:最新の軽自動車の安全性は、一昔前と比べれば、とても安全になりました。

(1)軽自動車の衝突安全性能評価は

 現在、軽自動車の販売は全体の約4割を占めており、各メーカーも競って安全な車を開発しています。一昔前の軽自動車と比べれば、とても安全性が高くなりました。


 その安全性の基準には、「衝突安全性能評価」と「予防安全性能評価」の2つがあります。これは、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が自動車アセスメント(JNCAP)して公表している基準です。


 今回は、実際に事故に遭ってしまった場合に安全かどうか。つまり「衝突安全性能評価」について検証してみたいと思います。


 この「衝突安全性能評価」は、乗員保護性能、歩行者保護性能及び、シートベルトの着用警報装置など、それぞれの評価を行います。この衝突安全性能評価で100点満点中82点以上を獲得すると「ファイブスター賞」が授与され最高の評価となります。最近の軽自動車では、ホンダのN-WGNや日産のDAYS等が「ファイブスター賞」を獲得しています。


(2)本当に軽自動車は普通自動車と同等の衝突安全性を確保している?

 結論から述べると「正面衝突や側面衝突(カーテンエアバックありの場合)は安全性がそこそこ高く(古い普通車よりも安全)、後方からの追突被害は不安あり」となります。


(3)正面衝突はそこそこ安全性が高い

 最新の軽自動車と最新の普通自動車を比べると最新の普通自動車の方が安全性は高くなります。理由は、下記2点です。

  1. 重量差がある点(エネルギー計算すると軽は約2.4倍の衝撃を受ける)

  2. クラッシュブルゾーン(先端から運転席までの距離)が殆どないため衝撃エネルギーを吸収できない。

※エネルギー計算は、軽1トン、普通車1.6トン、双方50km/hで正面衝突した場合


 軽自動車は、自動車アセスメント(JNCAP)で最高の評価である「ファイブスター賞」を獲得している車種もあるのですが、そもそも衝突エネルギーは重量の軽い自動車は普通車に比べて小さくなります。例えば生卵を胸元から落としたら割れるのですが、もし生卵がピンポン玉ぐらい軽かったら割れないのと同じです。軽自動車は、衝突時のボディ剛性やクラッシュブルゾーン確保を低い水準で自動車アセスメント(JNCAP)の高い得点が得られてしまいます。逆に、これが重量の思い普通車と軽い軽自動車が衝突すると、軽自動車は約2.4倍の衝撃を受けてしまうのです。


(4)側面衝突はそこそこ安全性が高い

 最新の軽自動車と最新の普通自動車を比べると最新の普通自動車の方が安全性は高くなります。ただし、どちらもカーテンエアバッグ装備の場合です。警視庁の死亡事故情報開示では、頭部損傷(70.1%、H26警視庁)が最も多くなっています。エアバッグがあれば頭部をある程度守ることができます。ただし、軽自動車はドアの厚みを極限まで薄くしないと車内スペースを確保できませんので衝撃エネルギーは普通車に比べ大きくなり胸部や腹部などをケガする可能性が高くなります。


(5)後方からの追突被害は危険

 自動車アセスメント(JNCAP)には、後方からの実車での追突実験がありません。軽自動車も後方のハッチドアはペラペラでコスト削減されています。後方からトラックに追突された場合に後列者の乗車員(例えばチャイルドシートに乗った子供等)は、普通車と軽自動車では被害状況に大きな差が出るでしょう。

ree

(6)結局、最新の軽自動車は安全なのか?

 条件付きで安全であるといえます。


 近所の買い物程度の使用で、あまり速度が出る道路を通行しない。高速も使用しない。という使い方でしたら、十分な安全性を確保できるでしょう。


 逆に、速度が出る道路を長距離で移動することが多く、その道路には大型トラックなども頻繁に速度を出して走っている場合には、万が一の事故の際はリスクが大きくなります。安全を優先するのであれば、普通車の方がよいでしょう。


コメント


bottom of page